d design travel YAMAGATA EXHIBITION@ヒカリエ8/d47 MUSEUM

過日、渋谷ヒカリエ8Fにある d47 MUSEUM(ディ ヨンナナ ミュージアム)にて、山形県の個性を"デザイン"と"旅"の視点から見る「d design travel YAMAGATA EXHIBITION」を見た。その時はざーっと流してしまったので、後日再訪。流し見をしては良さがちっともわからない、情報量満載の企画展であった。
d47 MUSEUM は、D&DEPARTMENT PROJECT(主宰:ナガオカケンメイ氏)の運営。同社が2009年から発刊しているトラベルガイド『d design travel』と連動した企画展を、毎号発行後に開催している。

同誌は"47都道府県それぞれにある、その土地に長く続く「個性」「らしさ」を、デザイン的観点から選びだして、(註.約2か月の取材期間をかけて)観光ガイドとしてまとめたもの"(註記以外の"テキスト"は公式サイトより引用)。発行後、お世話になった取材先からさらにこれはという先を、改めての展示形式で紹介している。発行は4か月に一度、現在14号の山形特集まで出来、成就までン十年かかる見込み。
本展を見る場合、会場入口で貸し出しているiPodの「音声ガイド」の使用を勧める。
同誌の編集長と副編集長による"掛け合い"による音声ガイドが有ると無いとでは大違い。どれもこれもに詰まっている"思い"が伝わってくる。
このiPodは、d47 MUSEUM 公式Facebook の呼びかけで、全国から寄付されたもの。
この展示台も、ガイド無しでは「山形といえば、天童木工さん」程度の見方でウッカリ終わるところ、この「柏戸イス」の重厚なデザインの見どころや、隣に飾られた《土門拳記念館》から貸し出された写真作品の木の額縁の凄み、同館の設計が谷口吉生氏であることなど、ウカツなままスルーしてしまう。
天童木工関連の展示台は場内に幾つかあるが、下の画もそのうちのひとつ。
左奥の展示物は「バタフライスツール」を作るための"ハコ"」程度にしか最初は理解していなかった。音声ガイドを聞くと、"ハコ"は治具(じぐ)といい、置かれた鉋などの道具類は同社の職人さんから借りてきたもので、所有者の名前が入っていることや、切断した一斗缶に木材をくっ付けたチリトリは工場で使われているもので、このような"ハンドメイド"類いがあちこちで目に付くという、社風がうかがえる会社であること等々・・・ガイドは知らないことをいろいろと教えてくれる。
本展では地産地消型のレストランやカフェ、旅館なども紹介されており、見ていて山形に行きたく=現地で食べたくなる。上の画は「編集部員が本気で選んだ山形土産」の台。
同フロアにあるレストラン「d47食堂」では「山形定食」も数量限定で提供中(¥1,650)
音声ガイドは展示台1つにつき所要1分強、全て聴き通すと1時間ほどかかる。再々訪を誓い、会場を去る。

d design travel YAMAGATA EXHIBITION」の会期は12月8日まで。11-20時(入場は19:30まで)。入場無料。

詳細:D & DEPARTMENT イベントページ
www.d-department.com/event/event.shtml?id=7658004451077432



+飲食のメモ。
会場出口付近には期間限定で売店が出ており、上記の土産品を含め、山形の名産品を幅広く取り扱っている。
音声ガイドの某氏イチオシだった、そば処 三百坊の「干しそば(乾麺)」と、シーベルのラスクフランス「メーブル+くるみ」を購入(右端の「大羽いりこ」は香川県産、此処に来るとついつい散財するのでキケンな隣のセレクトショップ[d47 design travel store]にて購入したもの)
蕎麦は未だですが、美味しゅうございました。ごちそうさまでした。