廣村正彰展「ジュングリン2」@アクシスギャラリー

六本木のアクシスギャラリーにて、廣村正彰展「ジュングリン2」を見る。
「階段」
展覧会タイトル「Junglin’2」の文字が段になった階段を、人型が昇り続けるアニメーションが来場者を迎える。


「Junglin’ ジュングリン」とは、「順繰り」に「ing」をつなげた造語です。
人が無意識のうちに日々繰り返す行動や、振る舞いを指しています。
普段、何気なく眺めているものが、ふとした瞬間、全く違うものに見えてくる事があります。
こうした、いつもの日常の中で感じる違和感や気づきは、私たちの脳に強く残ります。
今回の展覧会では、この「無意識の中で意識が動く瞬間」を映像を通して、
新しい考え方やデザインが生まれるきっかけを探します。ーー以上、企画展フライヤーより全文転載。

なお、5つの出展作品は全て映像。本ブログでの掲載は静止画に留める。作品の説明は、会場配布物の作品解説文に拠る。

「Book Clock」
廣村氏がトータルディレクションとサイン計画を担当し、昨年12月にオープンした西武渋谷店モヴィーダ館の入口脇にある作品と同じコンセプトだが、本会場のものはモニター画面ではなく、展示台に石膏でつくった見開きの本(Book)が平置きされ、その上から、ページを捲るようにして、時、分、秒を刻んでいく映像が投射されている。時々「ハプニング」が起こるらしいのだが、見ている間には発生せず。

「メガネ」
横一列に並んだ10個のメガネに、人の目が投影される作品。
30秒に一度の間隔で、"10人"全員が瞬きをしたり、一斉に右(向かって左)を向いたりする。 メガネと展示台のデザインは柴田文江氏。

「電車」
会場の奥から流れてくるガチャガチャ音は、こちらの作品のもの。
プラレールを組み立てる・解体する・電車が通過する、といった約10種類の映像が、12の画面上でそれぞれ角度もバラバラでありながら、目まぐるしく変わり、だがパズルのように繋がって、ひとつのストーリーとなる。まさに「プラレールの組み立てと解体の作業が延々と繰り返されることで、まるで常に工事が繰り返されている都市のよう」に見えてくる。

「スライス」
録画媒体が傷ついて荒れた映像のようにも見えるがそうではなく、都市の風景を70分割し、それぞれの時間をすこしずつずらした映像である。画面左奥から、新宿西口地上、渋谷地下街(東横のれん街入口付近)、渋谷スクランブル交差点。

なお、前回の廣村正彰展「ジュングリン」は、"意識が動く映像"と題して、2011年5月に西武池袋本店西武ギャラリーで開催された。その時の映像作品3点が、YouTubeにアップされている。下記の埋め込みリンクはそのひとつ(再生時間:1分03秒、音声あり)。


アクシスギャラリーでの廣村正彰展「ジュングリン2」会期は9月28日(日)まで。開廊は11-20時(最終日は17時閉場)。入場無料。




+飲食のメモ。
会場と六本木駅の間、芋洗い坂を下った辺りにある、今年4月のオープン以来、話題のかき氷専門店「KAKIGORI CAFE&BAR yelo」へ。
この店のかき氷は、フツウにイチゴなどの果実系もあるが、コーヒー、チョコレート、野菜系など、他所にはないメニューが多く、トッピングにグラノーラがあるのも珍しい。秋の新メニューとして、アサイーヨーグルト、かぼちゃ、モンブラン、紫いもなどがラインナップ。メニュー表は色見本のよう。
近隣にお務めのSさんに「有機にんじん」を勧められたなと思いつつ、ここはチャレンジング、「アボガドマスカルポーネ」(税込900円)をオーダー。
3回に分けて削られていた純氷全体に、あっさりめの特製ミルクがかけられているので、思っていたより「アボガド・アボガド」していない。けっこうなボリューム。
おいしゅうございました。ごちそうさまでした。

KAKIGORI CAFE&BAR yelo
http://yelo.jp/

同店 公式Facebook(新作メニューの速報など)
https://www.facebook.com/yelojp